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大の里 史上最速9場所で大関昇進が確実に 臨時の理事会開催へ
NHK
| September 22, 2024
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初土俵から所要9場所と、史上最も早い大関昇進を確実にした大の里。
同じく成績しだいでは大関昇進の可能性があった名古屋場所での反省を生かして“無心”で臨んだことでまた1つ、スピード記録を打ち立てました。
「先のことを気にせずに、頭を真っ白にして、15日間頑張ることだけを考えていきたい」。
秋場所の番付発表後、大の里はこう意気込んでいました。
その裏には苦しんだ7月の名古屋場所の経験がありました。
去年の夏場所で、幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏んでから、スピード出世を続けてきましたが、名古屋場所では初めて初日から2連敗を喫し、4日目までに3敗と序盤から苦しみました。
身長1メートル90センチを超える大きな体を生かした力強い立ち合い、得意の右を差して一気に攻める相撲がなりを潜め、攻めきれずに引いてしまう相撲が目立ちました。
成績しだいでは大関昇進の可能性がありましたが、9勝6敗と勝ち越したものの大関昇進は果たせませんでした。
「自分の中で先走っていた部分というか、名古屋場所は考えすぎた反省もあるので、もう1回しっかり、あまり考えすぎることなく、自分の相撲を取り切りたい」と大の里。
昇進を意識しすぎてしまったと反省し、秋場所には“無心”で臨むことを強調していました。
迎えた今場所、初日は熱海富士に粘られて、快勝とはいきませんでしたが、2日目から圧倒的な相撲を見せました。
得意の右を差してからの一気の攻めなど大きな体を生かして前に圧力をかけ続け、相手を圧倒。
初日から11連勝と優勝争いの単独先頭に立ち続けました。
それでも、「1日一番集中するだけ」「あしたの相手に集中するだけ」と取組後は、連日、支度部屋での取材に対して繰り返し、目の前のことに集中して先のことを考えない姿勢を貫きました。
部屋での朝稽古でもいつもどおりに稽古場に姿を見せ、四股や立ち合いの確認で汗を流す毎日。
気負っている様子はなく、丁寧に息を吐きながらしっかりと体を伸ばす動きを何度も繰り返しました。
体を動かすよりもリラックスした状態をつくることを大切にしている様子で部屋の力士と談笑する余裕も見せていました。
そして、ここ3場所の勝ち星の合計が大関昇進の目安とされる「33」勝がかかった12日目。
優勝経験のある若隆景に敗れ、今場所、初めて土がつきましたが「きょうは詰めの甘さがあった。気持ち的にもすっきりしたと思うので、またしっかり集中して頑張る」と黒星にも慌てた様子はありませんでした。
続く13日目、これまで負け越してきた大関・琴櫻に勝って「33」勝。
昇進の目安とされる数字に到達しても「まだ場所終わっていない。あと2番集中して頑張る」とこれまでと変わらないことばで“無心”を強調しました。
そして、14日目に不戦勝以外では勝ったことがない大関・豊昇龍に勝って「34」勝とし、2回目の優勝を決めると「先場所の反省を生かして取り組むことができた。名古屋場所の悔しさ、反省を生かし切れた」とようやく手応えを口にしました。
苦しんだ先場所の反省を生かし精神面での成長もみせて、入門から1年足らずで看板力士の番付にまでたどり着きました。
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