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東電 福島第一原発 初のデブリ試験的取り出し 完了
NHK
| 22 jam yang lalu
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分析は大きく分けて3段階で行われます。
1. はじめに、電子顕微鏡でデブリの表面を観察する「非破壊分析」をしたあと、専用の装置で切断したり研磨したりして内部の構造を調べた上で、一部については、液体の状態に溶かして、元素比率などを詳しくみる「化学分析」を行う計画です。
はじめの「非破壊分析」では、最大で数十万倍レベルの高倍率で観察ができX線を捉えられる電子顕微鏡でデブリの表面を見て、どの部分にウランが多くあるかや鉄の成分があれば酸化してさびているかなど元素の分布や状態を把握し、次の工程でどの部分を詳しく分析するか狙いを定めます。
2. 次の工程では、デブリを細かく分けて内部の構造を分析します。
表面のさびを磨いて削ったり、資料を透かして見られるよう1ミリの100万分1にあたる「ナノ」の単位で、数十ナノメートルほどの薄さまで細断したりしてから高倍率の電子顕微鏡で観察し、混ざり合った元素がどのような結晶構造になっているか調べて硬さや粘りけといった性質や状態についての情報を集めます。
こうした情報は、核燃料デブリを切ったり砕いたりするのに、どのような装置が必要か検討する上で必要になるということです。
3. 最後に、一部のデブリは硝酸で溶かして液体にして化学的な特徴を調べます。
放射性物質の種類ごとの濃度やウラン元素の比率などを測定し、どういった構造物が材料となっているかや、どの程度あるのかを把握します。
目的のひとつは、デブリを取り出す際や保管中に、再び核分裂反応が連続する「臨界」が発生し、大量の放射線が出る事故に至るリスクを把握することです。
こうした情報は、デブリを取り出す工法とともに、安全な保管方法を決めることにも活用することが想定されています。
研究施設の職員は「デブリはどんな物質がつながっているのかや、化学的な特徴などはわかっていない。それがわかれば、今後どう取り扱えばいいかがわかってくる」と話していました。
また、デブリの内部を詳しく分析しその成り立ちを把握することで、2011年3月の事故で原子炉内の温度がどのように上昇したかや溶け落ちたデブリが広がり固まった状況など、事故の実態の解明にも役立つことが期待されます。
分析プロジェクトを統括するJAEA廃炉国際共同センターの荻野英樹技術主席は「今回のサンプル採取だけで全体を把握するのは難しいが、さらに多くのデブリが取れてくると、具体的な取り出し計画も立てていけると思う。採取と分析を積み重ねて徐々に中身がわかっていくのできちんと与えられた物を分析し廃炉に貢献していきたい」と話しています。
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