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“先払いでギフト券買い取りはヤミ金” 利用者が業者を提訴へ
NHK
| 21 jam yang lalu
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訴えを起こす会社員の20代の男性に、話を聞くことができました。
男性は大学生の頃に債務整理をしたため、銀行のカードローンや消費者金融からの借り入れができなくなり、2020年ごろに生活が苦しく、将来振り込まれる給与を債権として現金を手に入れられる「給与ファクタリング」を利用し始めました。
利用した業者について男性は「給与ファクタリングの業者と付きあっているうちに、だんだんと『後払い現金化』や『先払い買い取り』など、同じ業者の業態が次々に変わっていった」と話しています。
そして、おととしからこれまでも利用した業者が「ギフト券買い取り商法」を始め、また利用するようになったということです。
この業者は、ホームページで利用を申し込もうとすると、LINEでやり取りが始まるということです。
男性と業者との間で交わされたLINE上のやり取りを見せてもらいました。
業者は、まず氏名と住所、さらに運転免許証など証明書の写真を送らせて、本人確認を行います。
その後、給料やボーナスの金額、勤務先の従業員数、雇用形態や勤続年数、消費者金融からの借り入れ金額など、利用者の返済能力を見極めるような質問への回答を求めてきます。
質問の中には「他社借入合計金額」など、自社が貸金業者であることを間接的に認めているような項目もありました。
その上で、男性は手元にない収入印紙1万円分を2枚、合わせて2万円分を売りたいと申し入れると、9000円で買い取りできると伝えられたほか、会社の給料が振り込まれる1週間後に、2万円分の収入印紙をチケットショップで購入し、業者に送るよう指示されました。
男性の口座にはいったん現金9000円が振り込まれましたが、1週間後に2万円分の収入印紙を送るには、差額の1万1000円が実質的に利息に当たることになり、利用者にとっては貸金と似た構造になっています。
これが貸金業に当たる場合、年利に換算すると6000％余りに達し、利息制限法が定めている上限年利20％の300倍余りに上っている上、「トイチ」や「トゴ」など、旧来のヤミ金の金利をもはるかに上回る超高金利となっています。
男性はすぐに資金繰りにさらに苦しむようになり、この業者にギフト券を送るためにさらに別の業者を利用せざるを得なくなって自転車操業に陥りました。
多いときには16社に対して50万円分の金券を送らなければいけない状態になり、月給を大幅に超えてしまったということです。
男性は「返済しないと個人情報をインターネットにさらされたり、会社に電話をかけられたりするリスクがあるかもしれないと考えていたことや、あまりにも『金利』が高いので『返済』のためにまた別の業者を利用せざるを得なくなってしまった。給料日が近づくとそのことしか考えられず、精神的にしんどい日々がずっと続いていた」と話していました。
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