中居正広氏とフジテレビの女性アナウンサーとのトラブルをめぐる一連の問題で、フジテレビと親会社が設立した第三者委員会が31日、調査報告書を公表し、今回のトラブルについて「『業務の延長線上』における性暴力であったと認められる」という判断を示しました。
第三者委員会の報告を受け、フジテレビ側は午後7時25分から会見して報告書を踏まえた改善策を公表することにしています。
プライバシー保護の観点からフジテレビは会見の質疑応答を10分遅らせて配信するよう要請していて、NHKは10分遅れで配信します。
プライバシー侵害の恐れがある発言などがあった場合、音声を消してお伝えします。
フジテレビ 第三者委が調査報告「業務の延長線上の性暴力」
清水社長「心よりおわび申し上げる」
フジテレビの清水賢治社長は会見で「何よりも会社としての救済が十分ではなかった結果、被害女性に対して大変つらい思いをさせてしまったことについて心よりおわび申し上げます」と謝罪しました。
「大変厳しい指摘 責任を痛感」
清水社長は「調査報告書において、フジテレビの元女性アナウンサーが中居正広氏による性暴力の被害を受けたことやそこに至った経緯について詳細に認定された。そのうえで事案発生後の会社の対応や企業風土、ガバナンスなどの問題について大変厳しい指摘を受けた。一連の問題について第三者委員会からの指摘を真摯(しんし)に受け止め、会社としての責任を痛感している」と述べました。
「自己認識いかに甘かったか思い知った」
清水社長は「調査報告書の内容は私たちにとって大変厳しい指摘ばかりだった。第三者委員会による客観的な評価を通じて私たちはこれまでの自己認識がいかに甘かったかを思い知った」と述べました。
「ハラスメント関係者に厳正な処分」
清水社長は「私たちは重要な人権問題を決して見過ごすつもりはない。今回指摘されたハラスメント事案については当社として必要な事実確認をしたうえで、速やかに関係者に対する厳正な処分を行う」と述べました。
「あらゆる人権リスクに向き合う」
清水社長は「私たちはハラスメントに限らず、当社を取り巻くあらゆる人権リスクに対して真摯(しんし)に向き合いステイクホルダーの皆さんに不断の努力を通じて変わっていくフジテレビの姿をお見せしていくことを約束する」と述べました。
「被害女性に苦しい思いさせてしまった」
清水社長は「被害女性の心に寄り添うことができなかったどころか、本人に会社は守ってくれないという思いを抱かせ、退社の道を選択するしかないと苦しい思いをさせてしまった。元社員が性被害を訴えていたにもかかわらず、上司である局長から当時の社長まで人権問題ととらえなかったこと、被害女性に対し会社は自分より中居氏を守ったと思わせてしまったこと、こうしたことを通じて被害女性をどれだけ傷つけてしまったかと思うと本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と述べました。